現役研修医きよすけのブログ

私 きよすけの勉強用のものです。(旧名takuwaningのブログ、昔アカウント名がけんだったころもあります)運営者は医学的助言を行っておりません。当ブログの情報の利用は自己責任でお願いします。

【カルチノイド症候群】【内分泌】

けんの一言

カルチノイド症候群、うん。

 

問題
カルチノイド症候群についてふさわしくないものを選べ

選択肢
a 尿中の5-HIAA値が上昇する
b 皮膚の紅潮を認める
c 気管支喘息様発作を認める
d 腸管運動低下・便秘をきたす

 

 

 

正解は 
d 腸管運動低下・便秘をきたす 

解説 
a b c 
すべて正しいです。 

d 誤りです。 
カルチノイド症候群では、下痢をきたすことが多いとされています。 

以下、カルチノイド症候群の解説です。 

カルチノイド症候群は、カルチノイド(現在用いられてはいない用語ですが)が、セロトニンヒスタミンを分泌して「皮膚紅潮・喘息様発作・下痢・右心不全」を来す疾患のことです。(この4つの症状は国試にもでています) 
内視鏡所見では奥歯みたいにみえると有名です。 
またセロトニンは体内で5-HIAAに代謝され腎臓から尿として排泄されるので、セロトニンが出まくっているこの疾患では、尿中に5-HIAA(セロトニンの燃えカス)は増える一方ということになり、診断にも用いられます。 
治療は体内でソマトスタチンになるソマトスタチン誘導体(オクトレオチド 先端巨大症治療にも用いますね)が用いられます。他のホルモンなどの多くに「抑制」をかけるソマトスタチンの作用を考えれば納得の治療法ですね。