【心タンポナーデ】
きよすけの一言
「タンポナーデのタンポナはタンポンと一緒と知って、やっぱりねって思いましたよ」(当然の事を自信満々にいうことで賢く見せるメソッド)
— きよすけ@医師国試対策アカウント (@swns6) May 22, 2019
答えは
「a 脈圧低下」です。
問題文
心タンポナーデで認めるのはどれか? #けん国試
a 脈圧低下
b 肺うっ血
c 徐脈
d 心音増大
解説
心タンポナーデで認める・認めない所見問題は国試でもまさかの2年連続で出ています。(102G1 103A17)
では簡単に心タンポナーデをまとめることが出来ているかわかる質問をさせてください。
心タンポナーデは「」不全を呈す。「」にあてはまるものは、右ですか?左ですか?
正解は右心不全です。心タンポナーデと収縮性心膜炎はどちらも心膜液貯留をきたし、心臓が拡張できなくなる病気です。
心臓が拡張できないと心臓は血液を受け止めることができなくなります。心臓において血液を受け止めるのは右心系ですね。
a正しい。
送り出すための血液を受け入れることが出来ていないため、収縮期血圧は低下します。そのため脈圧(収縮期血圧と拡張期血圧の差、高齢者だと開大する)は低下します。
b誤り。
肺うっ血は左心不全の症状ですのできたしにくいです。
?ここで疑問を持つ人もいるかもしれません。
「aの選択肢解説で「左室が血液を送り出せないため収縮期血圧は低下する」って書いたじゃないか。ってことは左室が血液を送らなければその一個前の空間である肺はうっ血するのでは?」と思った人もいるかもしれません。
ただしっかり思い出してください。心タンポナーデは心臓が血液を上手く受け取れない病気です。
ですので右心房にすら血液は届いていません。なので血液は右心房の前の空間(体循環系)にとどまっているわけですね。右心房から右心室、肺動脈、肺、肺静脈、左心房、左心室。これらの空間は「血液が十分に届いていません」
なので肺うっ血は誤りです。
c誤り。
頻脈になります。一回に左室が送り出す血液が少なくなっているので、代償的に脈が多くなるわけですね。
d誤り。
心膜液が貯留するため、心音の原因となる弁と聴診器の間に水の層ができることで心音の減弱が起こります。
また選択肢にはありませんが、心タンポナーデは奇脈(呼気時に比べ吸気時に収縮期血圧が10mmHG 低下すること)を呈することも覚えておきましょう。