現役研修医きよすけのブログ

私 きよすけの勉強用のものです。(旧名takuwaningのブログ、昔アカウント名がけんだったころもあります)運営者は医学的助言を行っておりません。当ブログの情報の利用は自己責任でお願いします。

【造血】

きよすけの一言

甲子園みてます? ほんと、最高っすよね。

 

 

 

答え

「b 出生直後、白血球分画は好中球優位である」

 

問題文
胎児の造血について正しい文を選べ #けん国試
a 胎生2週、胎児の造血の場は肝臓である
b 出生直後、白血球分画は好中球優位である
c 胎児ヘモグロビンは成人ヘモグロビンよりも酸素親和性が低い
d 肝臓より脾臓の方が造血が盛んである

 

解説

胎児の造血の舞台。
まずは卵黄嚢。これは胎生初期から8週まで造血を行います。
つぎは肝臓と脾臓。これは胎生8週から造血を行い、脾臓が先に終わり、肝臓が出生直後まで造血を行います。
その後は骨髄。これは胎生32週ごろから造血を行います。
乳児の間は全ての骨の骨髄で造血が行われていますが、大人に近づいていくにつれて、扁平骨(胸骨、骨盤など)、脊椎の骨髄のみが造血の中心となっていきます。
この範囲は104G23 - みんなの質問掲示板でも出題されています。

 

また胎児の血液は、胎児ヘモグロビンが多く含まれています。
胎児ヘモグロビンは生後5か月ごろに成人ヘモグロビンに置き換わります。
胎児ヘモグロビンは酸素親和性が高いです。胎児環境は成人に比べると低酸素のため、通常より強い力で酸素を吸いつける訳ですね。

 

白血球分画は、

  多い 好中球  →リンパ球 →好中球

 少ない リンパ球 →好中球  →リンパ球

     出生時   出生2週  5歳以降

 

といった推移を辿ります。

 

a 胎生2週、胎児の造血の場は肝臓である
誤り。胎生2週では卵黄嚢が造血の場となります。
b 出生直後、白血球分画は好中球優位である。
正しい。
c 胎児ヘモグロビンは成人ヘモグロビンよりも酸素親和性が低い
誤り。胎児ヘモグロビンは酸素親和性が高いです。
d 肝臓より脾臓の方が造血が盛んである
誤り。肝臓のほうが盛んです。