【リンパ脈管筋腫症】【月経随伴性気胸】
問題文
リンパ脈管筋腫症(a・bで言及)月経随伴性気胸(c・dで言及)について誤っている文を選べ #けん国試
選択肢
a 結節性硬化症に合併することがある
b 閉塞性換気障害を呈する
c 気胸だけでなく血胸を呈することもある
d 気胸は左肺に多い
答え
「d 気胸は左肺に多い」
解説
リンパ脈管筋腫症(LAM)と月経随伴性気胸
女性では気胸が珍しいので自然気胸と同様にこれらの二つの疾患も浮かべましょう。
a 結節性硬化症に合併することがある
正しい。
b 閉塞性換気障害を呈する
正しい。
閉塞性換気障害を呈する国試の病気、COPD、喘息、気管支拡張症、びまん性汎細気管支炎に加えてLAMも抑えましょう!
c 気胸だけでなく血胸を呈することもある
正しい。
はい、月経と同じことが肺で起こっているわけなのでそりゃ出血しますよね。血胸を起こすこともあります。
d 気胸は左肺に多い
誤り。
月経随伴性気胸は圧倒的に右肺に多いとされています。
リンパ脈管筋腫症(LAM)
・結節性硬化症に合併することがある(TSC遺伝子の異常により肺胞で平滑筋様細胞が増殖する→閉塞性換気障害や繰り返す気胸の原因となる)
・腎血管筋脂肪腫を合併することがある
・治療は呼吸不全に対しては対象治療を行い、再発する気胸に対しては外科手術を行う場合もあります。
月経随伴性気胸
・異所性子宮内膜症の一種であり、「胸膜・横隔膜に子宮内膜病変組織が存在し、月経に伴ってこれらの病変組織が出血・脱落することで気胸を呈するもの」を月経随伴性気胸と呼びます。
・女性の気胸で月一などの周囲性を持つ場合疑いましょう
・圧倒的に気胸を起こすのは右肺が多いとされています(腹水は腹腔内を時計回りに動くため、子宮付近から腹腔内に漏れ出た子宮内膜細胞がまず付着するのが右肺という説があるそうです)
・子宮内膜細胞の増殖なのでCA-125の上昇を認めます。
しっかりこの二つを抑えておきましょうね!