【造血幹細胞移植】【GVHD】

きよすけの一言
「僕は白いごはんが一番好きなのかもしれない」

問題
同種造血幹細胞移植、3週間後にみられるGVHDの皮膚症状としてもっともふさわしいものはどれか？　#けん国試
a 皮膚萎縮
b 扁平苔癬様皮疹
c 浮腫性紅斑
d 皮膚硬化

答え

 「c 浮腫性紅斑」

GVHD・・・移植片対宿主病。移植片Graft 対versus 宿主host 病disease

GVHDは造血幹細胞移植の際にみられる合併症で、副作用みたいなものです。
外から連れてきた血球たちが移植を受けた人の細胞を攻撃することで起こります。
（新入りが古株をやっつける、いじめる訳ですね）
ただ、一概に悪いものとも言えず、
「GVHDが見られる」ということは移植してやってきた血球たちが白血病細胞も攻撃してくれる（この働きをGVL効果;GraftVersusLeukemiaと呼びます）ということです。

補足
造血幹細胞移植
造血幹細胞を移植するという治療法です。

 造血幹細胞移植の適応
・原則65歳未満。（再生不良貧血は45歳未満におこなう）
・白血病、悪性リンパ腫、骨髄異形成症候群、再生不良性貧血
夜間発作性ヘモグロビン尿症、多発性骨髄腫など

副作用
GVHDは三か月以内と以降で急性と慢性に分けられます。

急性（３か月以内）のGVHDはおひげ　黄疸　皮膚症状　下痢（消化管症状）
急性（3か月以内）では皮膚症状は赤くなります。例：紅皮症、浮腫性紅斑


慢性（3か月以降）では皮膚症状は固くなります。例：硬化、萎縮、扁平苔癬。そして全身症状がみられます。

a 皮膚萎縮
誤り。かたくなってるー。慢性ですね
b 扁平苔癬様皮疹
誤り。扁平苔癬は角化した丘疹が新旧混在している様を呈す、つまり固くなってるので慢性ですね
c 浮腫性紅斑
正しい。あかくなってるー！急性ですね
d 皮膚硬化
誤り。かたくなってるー。慢性ですね。

同種造血幹細胞移植、3週間後にみられるGVHDの皮膚症状としてもっともふさわしいものはどれか？　#けん国試

— きよすけ@医師国試対策アカウント (@swns6) September 8, 2019