現役研修医きよすけのブログ

私 きよすけの勉強用のものです。(旧名takuwaningのブログ、昔アカウント名がけんだったころもあります)運営者は医学的助言を行っておりません。当ブログの情報の利用は自己責任でお願いします。

【子宮腺筋症】

きよすけの一言
子宮内膜症は名前変えたほうがいいと思う 異所性月経血症 とかどうでしょう」

 

子宮腺筋症について誤っている文章を選べ #けん国試

a T2強調像では病変部位に点状の高信号領域を認める
b 経産婦に多い
c 低用量ピルを治療に用いる
d 帯下増加を伴う。

 

答えは

 

「d 帯下増加を伴う」です。

 

子宮腺筋症は
子宮内膜症の親戚ってな感じで理解するとちょうどいいかと思います。
子宮内膜症は子宮内膜組織が子宮の中じゃないところに出来てしまう疾患でしたよね。
子宮腺筋症は、子宮の内側にあるはずの子宮内膜組織が筋層の中に入り込んでしまう疾患です。

正常
←管腔側
筋筋
層層
筋筋
層層

子宮腺筋症の場合
←管腔側
筋筋
宮内膜←子宮内膜が迷入
内内膜←してきているイメージ図。
筋層

症状は

月経困難症・月経痛(消退出血の要領で子宮内膜組織変化が筋層内で起こるので月経にシンクロして痛みが生じます)

過多月経(子宮の筋層が膨らむ→子宮内膜がその分張って表面積増える→月経増える。この表面積増えるの機序で子宮筋腫でも過多月経は起こると覚えちゃいましょう)

不妊子宮内膜症といっしょですね)

 


なので治療においては使用する薬物は子宮内膜の増殖を抑える方向に作用する低用量ピル、黄体ホルモン、GnRHアゴニスト(めちゃめちゃ辛い治療なのであまり用いられなくなったとのこと)などが用いられます。
手術は子宮内膜症とは違います、

また特徴的な画像所見は
MRIT2強調像による腫瘤内の点状領域は頻出です。
MRIによる所見が子宮筋腫との鑑別ポイントなので抑えておきましょう。

https://minkore.com/bbs_view/104_1_38
https://minkore.com/bbs_view/110_1_49
↑画像所見をチェックしておきましょう

 

a T2強調像では病変部位に点状の高信号領域を認める
正しい

b 経産婦に多い
正しい。子宮内で手術を受けているような人も多いです。
傷つくときに子宮内膜が入っちゃうイメージで覚えましょう。

c 低用量ピルを治療に用いる
正しい。


d 帯下増加を伴う。

誤り、帯下増加はクラミジアなどの感染症の所見ですね。