【妊娠糖尿病】
きよすけの一言
「今回のゴロ合わせは超下ネタバージョンもあります」
問題
妊娠糖尿病・糖尿病合併妊娠についての文の中で正しいものを選べ #けん国試
a 妊娠初期は経口血糖降下薬を用いる
b 妊娠糖尿病の診断後OGTT75gは繰り返し行う
c コントロールがついている場合胎児奇形のリスクは上昇しない
d 分娩後、インスリン必要量は最大を迎える
答えは
「c コントロールがついている場合胎児奇形のリスクは上昇しない」です。
解説
面倒くさい!本当に面倒くさい糖代謝異常合併妊娠。
まずは糖尿病合併妊娠と妊娠糖尿病と「妊娠中に診断された糖尿病」の違いを知りましょう。
糖尿病合併妊娠
こいつはいいやつです。まだ仲良くなれる。
すごい考え方はシンプルで妊娠する前から糖尿病と診断されていたら、糖尿病合併妊娠です。
さて次、これがちょっと難しい。
妊娠糖尿病、妊婦が診断された糖尿病
複雑ですけど、こんなイメージ。
胎児がいなければ、糖尿病じゃないけど
妊娠したら、糖尿病一歩手前になるのが妊娠糖尿病。
基準値は
・空腹時血糖値92mg/dl以上
・OGTT75g1h値180mg/dl以上
・OGTT75g2h値153mg/dl以上
これらの条件一つを満たすと、妊娠糖尿病になります。
語呂合わせはこちら。
「急にいや!? おい、ゴミ!」
92 180 153ですね。いけそうな雰囲気なのに急に断られて、暴言を吐いてるイメージです。
また妊娠糖尿病の治療目標が113回国試で出ました!
早朝空腹時血糖<=95mg/dl
食前血糖値<100mg/dl
食後2時間血糖値<120mg/dl
そして胎児がいない時は糖尿病と診断されておらず、妊娠したら糖尿病の基準
・空腹時血糖>=126mmHg
・HbA1c>=6.5%
・糖尿病網膜症の存在が確認される
・随時orOGTT75,2時間値>=200mg/dl
これらを満たしてしまう。
これが妊婦が診断された糖尿病です。*1
ちなみに全部対応は一緒。
食事療法とインスリンでばっちり血糖コントロールをつける。
これが治療のメインです。
ちなみに経口血糖降下薬は禁忌ですね。
a 妊娠初期は経口血糖降下薬を用いる
誤り。傾向血糖降下薬は妊婦には禁忌ですね。
b 妊娠糖尿病の診断後OGTT75gは繰り返し行う
誤り。一度診断ついたらもうOK!(107E41 で類題が出題107E41 - みんなの質問掲示板 をみてみてくださいね)
c コントロールがついている場合胎児奇形のリスクは上昇しない
正しい。その通りです。しっかりコントロールできていれば怖くない!
d 分娩後、インスリン必要量は最大を迎える
誤り。分娩後はインスリン抵抗性は改善されますので量は減ります。
また、分娩後は経口血糖降下薬が使えるのでその視点でもインスリンの量は減らせますね。
妊娠糖尿病・糖尿病合併妊娠についての文の中で正しいものを選べ #けん国試
— きよすけ@医師国試対策アカウント (@swns6) July 19, 2019
*1:難しすぎ こんなん、あたまおかしなるね