【アセトン血性嘔吐症】【ケトン性低血糖症】
きよすけの一言
「塾の教え子が国試勉強の差し入れをくれる こんなうれしいことはない」
アセトン血性嘔吐症(ア)、ケトン性低血糖症(イ)について説明した以下の文で誤っているものを選べ #けん国試
— きよすけ@医師国試対策アカウント (@swns6) August 11, 2019
答え
「b アは発作時、低血糖を認める」
問題文
アセトン血性嘔吐症(ア)、ケトン性低血糖症(イ)について説明した以下の文で誤っているものを選べ #けん国試
a アは嘔吐腹痛に加え片頭痛の症状を示す。
b アは発作時、低血糖を認める
c イは食物摂取が制限されることが誘因となる。
d イは発作時、糖分投与が必要となる。
解説
小児がなんか嘔吐する病気!ケトン性低血糖症とアセトン血性嘔吐症。しっかりこの機会に区別してしまいましょう。
ケトン性低血糖症
・1歳から5歳に見られますけど、10歳ごろまでに自然軽快する。
・小児の低血糖の中で最も頻度が高い。やせ型の子供が、ご飯を食べなかったり、高脂肪食を摂取することがきっかけで発症します。
・ケトン食(低糖質、高脂肪食)を食べることで、低血糖発作を誘発できます。
・症状は、嘔吐、頻脈など。ケトン血症をきたすので血中ケトン上昇、尿中ケトン体陽性を認める。
・治療は糖分投与。(低血糖症状を起こしていますからね)
アセトン血性嘔吐症
・原因不明のケトン血症をきたし、血中ケトン上昇、尿中ケトン体陽性を認める疾患である。
・2-10歳によくみられる。
・体への負荷(感染症など)がきっかけになり嘔吐を中心とした症状を呈すが、低血糖が起きているわけではない。YES高ケトン、NO、低血糖な病気です。
・片頭痛と合併することが多い。
・治療は脱水に対して輸液を行います。また体への負荷になっている疾患があれば、それに対しても治療を行います。
・二つの注意点
ケトン性低血糖症 アセトン血性嘔吐症
負荷 ケトン食*1を食べることで 感染症などのストレス
低血糖発作を発症。
低血糖 呈す 呈さない。
といった形になります。しっかり区別して覚えましょうね。
アセトン血性嘔吐症(ア)、ケトン性低血糖症(イ)について説明した以下の文で誤っているものを選べ #けん国試
a アセトン血性嘔吐症は嘔吐腹痛に加え片頭痛の症状を示す。
正しい。
b アセトン血性嘔吐症は発作時、低血糖を認める
誤り。アセトン血性嘔吐症は低血糖はきたしません。
c ケトン性低血糖症は食物摂取が制限されることが誘因となる。
正しい。
d ケトン性低血糖症は発作時、糖分投与が必要となる。
正しい。
*1:低糖質、高脂肪食