現役研修医きよすけのブログ

私 きよすけの勉強用のものです。(旧名takuwaningのブログ、昔アカウント名がけんだったころもあります)運営者は医学的助言を行っておりません。当ブログの情報の利用は自己責任でお願いします。

【ショック】【国試本題】

きよすけの一言
「ショック死って勘違いしてる人多いよね ドラマとか漫画とかで」

問題
乳児において循環血液量減少性ショックを生じる可能性がある疾患はどれか? (111C3)

a 脊髄損傷
b 食物アレルギー
c 心タンポナーデ
d ウイルス性胃腸炎

 

答え

 
「d ウイルス性胃腸炎

 

解説

そのまま国試の問題を出してみました。
この問題は小児についてですけど、ショックをおさらいしましょうね。
ショックは4つ。


1循環血液量減少性ショック
2血液分布異常性ショック
3心原性ショック
4心外閉塞・拘束性ショック

 

ショックは
血液に問題があるもの1、2
心臓が働けていないもの3、4
と考えると覚えやすいですよ。

 

最初の二つのショックは血液に問題があるもの。
僕は血液を体の中のアルバイトみたいなものと考えて、この二つのショックを考えています。
循環血液量減少性ショック
出血、脱水、熱傷、腹膜炎など。
血液が足りない!
体をお店に例えると、バイトの数が足りてなくてお店がうまく回ってない状態ですね。
血液分布異常性ショック
アナフィラキシー、脊髄損傷、敗血症
これもバイトで例えると、バイトが店内の暇な部署にたくさん割り当てられて、大事な部署(レジとか?)が人手不足でお店がうまく回ってない状態ですね。

続いて二つは心臓が働けていないもの。

心原性ショック
心筋梗塞など心不全を起こす弁膜症や、不整脈など。
これはわかりやすいですね。
心外閉塞・拘束性ショック
肺塞栓、心タンポナーデなど

心原性ショックと心外閉塞・拘束性ショックのポイントは
どちらも心臓がうまく働けていません。共通点はそこですが
心原性・・・心臓に原因があります。
拘束性・・・心臓以外に原因があるせいで、心臓が邪魔されて働けなくなってます。

 

 

a 脊髄損傷

誤り。血液分布異常性ショック
b 食物アレルギー
誤り。血液分布異常性ショック。
c 心タンポナーデ
誤り。心外閉塞・拘束性ショック
d ウイルス性胃腸炎
正しい。循環血液量減少性ショック。

 

ちなみに、脊髄損傷は「神経原性ショック」とも分類されます。
この神経原性ショックは他のショックと違い、徐脈を呈すことが特徴です。
覚えておくとお得な知識なので余裕ある方はこれも覚えちゃいましょうね。