現役研修医きよすけのブログ

私 きよすけの勉強用のものです。(旧名takuwaningのブログ、昔アカウント名がけんだったころもあります)運営者は医学的助言を行っておりません。当ブログの情報の利用は自己責任でお願いします。

【感染症】【脳派所見】【周期性同期性放電】

きよすけの一言
医学史上の偉人 - 現役医大生きよすけのブログ

でも書いたんですが、パスツールのおかげで僕たちはおいしくワイン、ビール、牛乳が飲めるんですよ 夏はパスツールに感謝をささげる季節ですよ ほんと」

 

問題文
次のキーワード群ともっとも関連する疾患を選べ #けん国試
キーワード群
「周期性同期性放電」「知的能力低下」「感染症」「ミオクローヌス」「罹患後5-10年で発症」「血清と髄液で確定診断」

a 水痘後急性小脳失調
b 亜急性硬化性全脳炎
c CJD
d 単純ヘルペス脳炎

 

答え

 
「b 亜急性硬化性全脳炎

 

解説
 亜急性硬化性全脳炎は麻疹に罹患後、5-10年後に非常に低い確率でみられることがある疾患です。
知能低下やミオクローヌス(ぴくっとした動き)、そして脳波所見で「周期性同期性放電」を認めます。


そっくりな疾患がCJD、クロイツフェルト・ヤコブ病ですね。
CJDの違いはプリオン病であること
感染性(医原性)よりも孤発性のほうが多く認められること
そして確定診断は患者の死後、脳の病理検査を行うことでつけられます。
また潜伏期間はわかっていないことが多いですが、2-30年間とかなり広い範囲で考えられており、人種や様々なほかの要素の影響を強く受けると考えられています。

 

水痘後急性小脳失調
水痘感染後、1-2週後にふらつきなどの小脳失調が認められます。
経過観察でゆっくり良くなります。この点は国試(97A49)において「急速に軽快する」「徐々に軽快する」のどちらかを区別しなければ解けない問題が出題されています。ゆっくりがポイント!

 

単純ヘルペス脳炎
側頭葉に症状を呈しやすく、MRIが診断に有用です。

110A22 - みんなの質問掲示板

国試でも出ています!しっかり抑えましょう。
アシクロビルで治療しましょう!

 

a 水痘後急性小脳失調
誤り。
b 亜急性硬化性全脳炎
正解
c CJD
誤り。「罹患後5-10年で発症」「血清と髄液で確定診断」がふさわしくない。
また、鑑別としては周期性同期性放電の頻度が挙げられます。
CJD:一秒に一回の放電を認める。
亜急性硬化性全脳炎:数秒間隔で放電を認める。
d 単純ヘルペス脳炎
誤り。