【人工呼吸器管理】 【気管切開】
きよすけの一言
「最近つらいことが起こると
これはお辛いですよ と 言うようにしています」
問題
75歳男性。2週間前より重症肺炎で入院中。人工呼吸管理が長期にわたったため、本日気管切開術を行い、引き続き人工呼吸器管理を行った。1時間後に気道内圧上昇を示すアラームが鳴り、患者の頸静脈は怒張していた。
この時点で考えるべき病態はどれか(106G65縮) #けん国試
選択肢
a 気道閉塞や心タンポナーデ
b 肺血栓塞栓や急性心筋梗塞
c 緊張性気胸や気道閉塞
d 緊張性気胸や心タンポナーデ
答え
「c 緊張性気胸や気道閉塞」
解説
106回国試の問題、ほぼそのままお出しました。
患者さんに起こっていることをおさらいしましょう。
「気道内圧の上昇」と「右心不全疑い(頸静脈は怒張)」ですね。
選択肢に並ぶ
気道閉塞、緊張性気胸、肺血栓塞栓、急性心筋梗塞、心タンポナーデ
ですがこれらのなかで
「気道内圧の上昇」を呈しうるのは、緊張性気胸と気道閉塞です。
肺血栓塞栓、急性心筋梗塞、心タンポナーデは右心不全はきたしうりますが気道内圧の上昇を起こすとは考え難いですものね。 ということでCが答えとなります。
『おい!待て! 「気道内圧」の上昇はわかったが
「右心不全」はどうなんだ! 緊張性気胸が右心不全を起こすのはわかるが気道閉塞が起こすとはいいがたいだろう』
とお考えの方、はい、僕も最初そう思いました。
ただ、よくよく考えてみると、
経静脈の怒張という右心不全を疑う所見を呈している状態と
間違いなく上昇している気道内圧
判断材料としてまず優先されるのは気道内圧の上昇だと考えます。
その為気道閉塞を疑うわけですね。
もちろん気管切開後というのも判断材料としては大きいと思います(それ以外の選択肢が気管切開の合併症とはいいがたいですしね)
今回の正解選択肢は国家試験を完全に踏襲したもので
不適切問題にもなっていません。
しっかりこの国家試験独特ともいえる取捨選択力を身につけましょう。
問題全文はこちら!
↓
https://minkore.com/bbs_view/106_7_65
75歳男性。2週間前より重症肺炎で入院中。人工呼吸管理が長期にわたったため、本日気管切開術を行い、引き続き人工呼吸器管理を行った。1時間後に気道内圧上昇を示すアラームが鳴り、患者の頸静脈は怒張していた。
— きよすけ@医師国試対策アカウント (@swns6) June 25, 2019
この時点で考えるべき病態はどれか(106G65縮) #けん国試