【けん国試ベース】【輸液】
けん国試ベースとは・・・
国試を解いていく上で「いやそれはもう知っておかないとどうしようもないよ」となる前提知識のことである。
勘違いしないでほしいが医学生として知っていて当然の知識では決してない。当日、思いつくのは無理。これは覚えておこうね、という知識を指す造語である。
・人間の体液組成
人間の体の60%は水!
60%の内訳は
細胞内液が40! 細胞外液が20!(組織間液が15% 血漿が5%)
・血液の量
体重60kgの人だと血液は5Lほど。
体重kg×1/12=血液量L
・輸液の成分組成 生理食塩水、乳酸リンゲル、1号液(開始液)、3号液(維持液)、5%ブドウ糖液
維持液は
「これを2l入れれば、まぁ人は電解質的に大丈夫、維持できる」から維持液と名前がついている!
・アルカローシスに陥っている小児(例えば 肥厚性幽門狭窄症など嘔吐を繰り返してアルカローシスに陥っている場合)などには 乳酸リンゲルは禁忌。
小児や腎が悪い高齢者に優しい1号液を用いたくなるけど、1号液は 乳酸を20meq/l含むのでアルカローシスを呈している人には、乳酸リンゲル同様ふさわしくない。
嘔吐を繰り返してアルカローシスを呈している小児に用いたいものは、生理食塩水と5%ブドウ糖液を1:1で割ったような「細胞外液並みのNa濃度を持ち」「Kを含まない」ものを輸液する必要がある。
・生理食塩水の組成
154meq
・小児の一日必要輸液量
10Kgまで 体重kg ×100ml
10kg~20Kgまで 体重kg×50ml
20Kg以降 体重kg×20ml
・副腎不全、先天性副腎皮質過形成の時は アルドステロンが分泌されないため、低Na血症に・・・ その際、 5%ブドウ糖液は用いず、 乳酸リンゲルを用いる。
107B28 - みんなの質問掲示板 尿崩症には5%ブドウ糖液を用いる。
・小児の下痢による脱水
乳酸リンゲル(肥厚性幽門狭窄の場合は禁忌)
生理食塩水はアシドーシスを悪化させる。
・低K、低Ca、低Mgが共存している場合
まずはKとMgを補正する。