きよすけの一言
「ほんっとーに 恥の多い生涯を送ってきました・・・」
【佐賀大医学部特集】留年率30%!?地方国公立医学部の生活【第1弾】
問題
血清 Ca 値と血清 P 値とが反対方向に変化(一方が上昇し他方が低下)する疾患の組み合わせを選べ。
ア 慢性腎不全
イ 甲状腺髄様癌
ウ VitD欠乏
エ 特発性副甲状腺機能低下症
オ腫瘍性低リン血症性骨軟化症
a アとイ
b イとオ
c ウとエ
d アとエ
正解
「d アとエ」
基になった問題はこちらです。
慢性腎不全
腎機能が低下すると・・・ VitDを活性化できなくなり Pを排泄できなくなります。
「Vit活性化ができない → 血中Ca低値」 VitD低下は血中P低下も招きますが
「Pを排泄できない → 血中Pが高値になる」 の血中P高値作用の方が上回ります。
なので 血中Ca値は下がり 血中P値は上がります。
甲状腺髄様癌
甲状腺髄様癌は甲状腺の傍濾胞細胞由来。なのでカルシトニンを分泌する。
カルシトニンがいっぱい出ると 血中Ca値は下がり、血中P値は下がります。
ビタミン D 欠乏症
VitD欠乏は血中Ca低値 血中P低値を招きます。
特発性副甲状腺機能低下症
PTHが働かないと
血中Caは低値 血中P値は高値を招きます
腫瘍性低リン血症性骨軟化症
腫瘍からはFGF-23が分泌されると、VitDがうまく働かなくなる。
そのためVitD欠乏症と同様、
血中Ca値は低値(正常なことも多い) 血中P値は低値を呈します。
どっちにせよ、あべこべな反応を呈することはないので間違い選択肢となりますね。
※
また本問の選択肢にはないですが肺癌の扁平上皮癌やATLL、腎細胞癌で分泌されるPTHrPが引き起こす腫瘍性液性因子高Ca血症では
高Ca血症、低P血症を呈す。
なので
Ca↓ P↑ :慢性腎不全、特発性副甲状腺機能低下症
Ca↓ P↓:甲状腺髄様癌 VitD欠乏症、腫瘍性低リン血症性骨軟化症(Caは正常なことも多い)
となります。
【天敵】