現役研修医きよすけのブログ

私 きよすけの勉強用のものです。(旧名takuwaningのブログ、昔アカウント名がけんだったころもあります)運営者は医学的助言を行っておりません。当ブログの情報の利用は自己責任でお願いします。

【JAK2遺伝子変異】

きよすけの一言
「マッチングの様子とかネットで公開しているんですよ 5年生の人とかどうぞ見てみて~」


病院就職試験 合格発表(前編)【東京ヒヤリハット】第0話-2

 

問題
65 歳の男性。主訴:腹部膨満感、倦怠感
Hb低下、眼瞼結膜貧血様。脾臓を10cm蝕知する。白血球8700(骨髄球3%,後骨髄球5%,好中球59%,好酸球4%,好塩基球2%,単球8%,リンパ球19%)骨髄穿刺でdry tapで骨髄液を採取できなかった。次に行うべき検査はどれか?(110G55縮)
a 骨髄生検
b 骨髄MRI
c JAK2遺伝子検査
d 骨シンチグラフィ

 

答えは

「a 骨髄生検」

110G55 - みんなの質問掲示板

↑元になった国試。

 

骨髄穿刺でdrytapとなると、骨髄線維症や、骨髄で造血が過剰に行われていることが解る

そんな時は 骨髄生検。
吸うんじゃなくて、組織ごと持ってくる骨髄生検なら線維化して「吸える液体部分」がなくなっていてもその線維化の様子を観察できるし
造血が過剰すぎて渋滞を起こしている場合でも、観察できます。

dry tap=骨髄線維症って思ってた人は
え?! 骨髄線維症はJAK遺伝子変異あるから その検査も診断できるんじゃね!?

って思うかもですが
JAK2遺伝子変異は骨髄線維症の4割ほどで認めるので、診断の後押しにはなっても、骨髄生検より先に行う検査とは言えません!

 

 JAK2遺伝子変異が見られる3疾患はJAK2遺伝子変異の割合はそれぞれ

40%
原発性骨髄線維症 【特徴】drytap。骨髄線維症では鍍銀染色でよく染まる。治療は造血幹細胞移植、ステロイド、抗JAK阻害薬!

50%
本態性血小板血症 【特徴】血小板がバチあがり! 治療は経過観察でいいが、60歳以上や血栓がある場合はヒドロキシウレア治療を行う。

100%
真性赤血球増加症 【特徴】赤血球だけでなく、汎血球上昇!治療がアスピリン瀉血。60歳以上や血栓がある場合はヒドロキシウレア治療、JAK2阻害薬を行う。