【CD感染症】
きよすけの一言
「日経メディカルonline の若手医師・医学生向けサイト Cadetto で連載を持たせていただくこととなりました。
医師・医学生限定記事となっており、会員登録も必要となっております。
僕は置いておいて凄い良い記事がいっぱい載っていますのでよろしくお願いします」
問題
クロストリジウム・ディフィシル(クロストリディオイデス・ディフィシルに改名したよね) CD感染症の対応としてふさわしくない選択肢を選べ #きよすけ国試
a CD感染症の隣のベッドの人も便検査する。
b 治療効果判定には検査結果を用いない。
c 甘いシロップを治療に併せて用いることがある。
d バンコマイシンは注射でなく内服で用いる。
答え
「a CD感染症の隣のベッドの人も便検査する。」
CD感染症
研修してて思ったのが 「意外に多くいるな!」といったことです。
なので症状、治療をしっかり頭に入れておきましょう!
症状:食欲不振、消化器症状(下痢、腹部膨満感)。もちろん感染症なので発熱など感染症らしい症状も呈します。
検査:便中毒素検査、抗原検査などが多いです。あくまでも症状がある人に行いましょう。なんなら無症候性キャリアの人には検査や治療は必要ありません。
機序:抗菌薬投与がきっかけになることが多いです。抗菌薬投与によって腸管内の細菌分布が変わり CDが腸内で増えることが原因と考えられています。
治療:メトロニダゾールは内服も静注もOK! 難治性の場合はバンコマイシンを内服します。バンコマイシンは高くて苦い!
けっこう高いのでまずはメトロニダゾールを優先します。バンコマイシンはクッソ苦いので、あまーいシロップに混ぜて飲んでもらうことが多いです。
ちなみに治療効果判定は「検査が陰性化する」ではなく「症状の軽減」で判断します。
詳しくは
https://janis.mhlw.go.jp/participation/material/2017_lecture_4_kato.pdf
↑ これ超わかりやすかったです。
クロストリジウム・ディフィシル(クロストリディオイデス・ディフィシルに改名したよね) CD感染症の対応としてふさわしくない選択肢を選べ #きよすけ国試
a CD感染症の隣のベッドの人も便検査する。
誤り。隣ってだけで検査は必要ない。
b 治療効果判定には検査は用いない。
正しい。治療効果判定には検査は用いません。治療後も半数ほどは便中毒素陽性のままだからです。
c 甘いシロップを治療に併せて用いることがある。
正しい。くっそ苦いのでシロップに溶かしてあげましょう。
d バンコマイシンは注射でなく内服で用いる。
正しい。なんなら注腸で使うこともあります。CD腸炎の治療ではバンコマイシンは口orケツからってことですね。