【心不全】【CK-MB】【検査】【国試本題】
きよすけの一言
「こういう問題 すき」
70歳男性。主訴:労作時の息切れ。体重増加(3か月で3kg)高血圧(内服加療中)、両側下腿浮腫、心胸郭比58%、心電図でV5V6の軽度ST低下を認め、来院時の心エコー検査で左室壁運動が低下、左室駆出率は35%心不全の薬物治療を続ける上で継続的に評価する必要がないのはどれか。(113F76縮) #けん国試
— きよすけ@医師国試対策アカウント (@swns6) May 20, 2019
答えは
「c CK-MB」です。
問題文
70歳の男性。主訴:労作時の息切れ。既往歴:縦郭腫瘍。現在主訴に加え、体重増加(3か月で3kg)、高血圧(内服加療中)、両側下腿浮腫、心胸郭比58%、心電図で高電位とV5、V6の軽度ST低下を認め、来院時の心エコー検査で左室はびまん性に壁運動が低下しており、左室駆出率は35%。心不全の薬物治療を続けるうえで継続的に評価する必要がないのはどれか。(113F76改) #けん国試
選択肢
a 体 重
b 心拍数
c CK-MB
d 左室駆出率
選択肢解説
この問題で見られる心不全が引き起こす症状をおさらいしましょう。
・高血圧
・浮腫(体重増加と両側下腿の浮腫が現れていますね)
・心胸郭比の拡大(50パーセント以上が異常です)
・駆出率の低下
・ST低下と高電位(左室肥大を反映?)
では選択肢を見ていきましょう。
a正しい
心不全による浮腫によって胸水、腹水などで貯まることで体重が増加するわけですね。
b正しい
駆出率の低下を心拍数で代償しているわけですね。
c誤り
CK-MB
は急性心筋梗塞・心筋炎で上昇する逸脱酵素ですね。
おそらくこの患者さんは心筋梗塞から心不全が起こっています。
CK-MBは心筋梗塞の診断の助けにはなりますが、今後行う心不全管理には必要ないです。
d正しい
EFの低下は心不全の所見ですね。
これが下がり続けると心臓のポンプ機能がうまくいっていないということなので対応が必要です。