【けん国試ベース】【産婦人科】
けん国試ベースとは・・・
国試を解いていく上で「いやそれはもう知っておかないとどうしようもないよ」となる前提知識のことである。
勘違いしないでほしいが医学生として知っていて当然の知識では決してない。当日、思いつくのは無理。これは覚えていこうね、という知識を指す造語である。
・無月経療法
挙児希望あり→1度無月経 クロミフェン療法 2度無月経 ゴナドトロピン療法
挙児希望なし→1度無月経 ゲスターゲン療法(Holmstrom療法) 2度無月経 エストロゲン+ゲスターゲン療法(Kaufmann療法)
・クロミフェン療法
挙児希望ありの、1度無月経(ゲスターゲン投与で月経を認める)の患者に行う。
クロミフェンは抗エストロゲン作用がある。1度無月経、つまりエストロゲンは既に出ているので、そのエストロゲンを邪魔する作用があるクロミフェンを入れる。
視床下部はこれによって「あれ・・・?エストロゲンなくない?やばくない」と焦りはじめGnRHを大量に分泌する。GnRHを受けて、LH、FSHも増える! これで無月経が治るか! 治ればいいな! という治療法である!
・APGARの各項目
A Appearance
[0]全身チアノーゼ [1]体幹以外にチアノーゼあり [2]全身ピンク
P Pulse
[0]なし[1]100未満 [2]100以上
G Grimace
[0]刺激に対する反射無し[1]顔しかめるくらい [2]咳あり
A Activity
[0]だらんとしている[1]やや動かす [2]活発に動かす
R Respiration
[0]なし[1]弱い、緩徐な泣き方 [2]強く泣く
一分値 新生児仮死のスコア
5分値 神経学的予後
合計 7-10 正常(7-10 なんと可愛いあかちゃん)
4-6 軽症 (注意しろ 4-6)
0-5 重症
・ビショップスコア
きよすけさんの語呂合わせでBishop完璧にできました! ただ、ちょっと改変加えてこっちのが良さそうかなと思ったんで匿名で送らせてもらいます 三枝→三振にして、軟らかい(なん)と前(ぜ)と続けると 三振むなしい毎日0点、なぜ? いかがでしょうか……?
9点越えで頸管成熟と判断される。
ちなみに柔らかさは 硬い 中くらい 柔らかいはそれぞれ
硬い=鼻 中くらい=くちびる 柔らかい=マシュマロ
と例えられます。
・BPS biophysical profile score
BPS(biophysical profile score)の項目にも含まれます。
BPSには
羊水量、NST、胎動、筋緊張、呼吸様運動の項目があります。
どことなくAPGARっぽいBPSの項目ですが、胎児の皮膚色の所見だけは取れないので羊水量を測定していると覚えてもいいかもしれません。
5項目2点満点、8点以上かつ羊水量正常だと正常。 羊水量減少、6点以下だと分娩を検討します。
エコーを用いて侵襲のない検査だけで測定することができますけど、とりあえずやるといったものではないです。
にもあるように、正常な経過のお母さんを見て、BPSをやる!という選択肢が間違いになってます。要注意。
・器具の話
細胞診(109I19 - みんなの質問掲示板)
子宮頸癌・・・綿棒がある。
子宮体癌・・・吸引する。
組織診察
子宮頸癌・・・鉗子あり。
子宮体癌・・・鉗子なし(子宮体はそもそも痛いからね)
・低出生出産の分類
2,500g未満→低出生体重児
1,500g未満→極低出生体重児
1,000g未満→超低出生体重児
養育医療給付対象は2000g以下から!
・卵巣堤索(別名 骨盤漏斗靱帯)は血が通った良い靱帯。
中には卵巣動静脈が走っている。
・月経周期の正常は25-38日
24日以内のスパンで「また月経ですか!?」ってなるのが頻発月経
39日以上~3か月未満のスパンで「うわーもう来ないと思ってましたよー」ってなるのが奇発月経
「いやーもう3か月以上見てないっすね~」ってなるのが続発無月経!
・下垂体前葉機能低下症による下垂体性無月経では
LH・FSH低下→副腎皮質のアンドロゲン分泌低下→腋毛・恥毛の脱落 を認める。
例 「若い無月経、二度無月経だ!」→「LHもFSHもでてねー!」→視床下部性か? 下垂体性か? あ!腋毛ぼーぼーやん!→ってことはACTHは出てるってことだから下垂体は無事やな・・・。 LH・FSHだけ出てないってことはGnRHが出てないから、つまり視床下部性だな! って感じで鑑別していく。
生殖隆起 は 陰茎に「ならず」 陰嚢になる(女性だと大陰唇になる)っていうのは かなりヒッカケpower高いと思う。
— きよすけ∈東京ヒヤリハット (@swns6) October 30, 2019
生殖隆起 ♂陰嚢 ♀大陰唇
生殖結節 ♂陰茎 ♀陰核
・子宮底長の計算方法
妊娠4,5か月 妊娠月数×3cm
妊娠5か月は15cm!
6か月以降は (妊娠月数+1)×3cm
・胎児水腫は児の心不全。でも、胎児の尿量は増加して羊水過多を呈す。
意外~。 水腫 みずっぽい 羊水もいっぱい。で覚えてもいいし、胎児水腫の心不全は高拍出性心不全だから、腎血流量は上昇して羊水過多を呈すって覚えてもよい。
・甲状腺機能低下症の妊婦さんに、甲状腺ホルモン投与OK!
Basedaw病(バセドー病、バセドウ病)に用いる、チアマゾール、プロピルチオウラシルは妊娠初期はプロピルチオウラシル、後期はチアマゾールを用いる。もちろん放射性ヨウ素は用いない!
またhCGは血管透過性亢進あり、TRH様作用もある為、Basedaw病患者は妊娠10週ごろhCGの影響を受け症状が悪化することがある。
・子宮奇形
ミュラー管の融合不全:双角子宮、重複子宮
中隔の吸収不全:中隔子宮、弓状子宮
見た目が似ている 中隔子宮、双角子宮の二つ。 子宮の角度90度を超えていなければ中隔子宮、90度を超えていれば双角子宮。
・子宮収縮抑制薬は塩酸リトドリンと硫酸マグネシウム。
塩酸リトドリンの副作用は動悸、振戦。
これらを認めれば、投与速度を下げて様子を見る。
・性感染症ランキング!
男 1位クラミジア 2位淋菌
女 1位クラミジア 2位ヘルペス
前前前置
— きよすけ∈東京ヒヤリハット (@swns6) October 31, 2019
前:前に帝王切開の手術歴あり
前:前壁に
前:前置胎盤があると・・・
癒着胎盤のリスク!
・妊婦の呼吸
一回換気量増加
呼吸数不変(やや増加)
癌のステージ分類は
子宮頸癌
Ⅰ子宮頸部に癌があるが、
頸部以外の場所に癌が越えていかない。
A組織学的に確認できる
B明らかに病巣を確認できる
Ⅱ頸部を越えているが
骨盤腔、膣壁下1/3に届かない。
Ⅲ骨盤腔、膣壁下1/3に届くが
骨盤腔、膣壁下1/3を越えない
Ⅳ
骨盤腔を越えたり、
膀胱・直腸に届く
みたいな感じですね。
子宮体癌は
Ⅰ子宮体部に癌がある
Ⅱ頸部間質に浸潤
Ⅲ子宮の外に広がるが、小骨盤腔にはとどかない。
もしくは所属リンパ節転移あり
Ⅳ小骨盤腔を超える
膀胱直腸への浸潤、遠隔転移
卵巣癌は正直覚えてなかったです、すいません。
Ⅰ片側or両側の卵巣
Ⅱ骨盤内
Ⅲ骨盤外
Ⅳ遠隔転移
って感じじゃなかったですっけ?
・妊娠糖尿病の治療目標
早朝空腹時血糖<=95mg/dl
食前血糖値<100mg/dl
食後2時間血糖値<120mg/dl
・SP+2㎝以降で分娩が遷延している場合、吸引分娩が候補にあがる。
・生理的臍帯ヘルニアは 7週から11週の間で見られる。
・妊娠悪阻は妊娠8-12週で呈す。
わかりやすい!↓
・子宮収縮抑制薬
塩酸リトドリン β2刺激薬
硫酸マグネシウム
・妊婦に用いる降圧薬
メチルドパ、ヒドララジン、α・β遮断薬、Caブロッカー(ニカルジピン)
・後陣痛のリスク
経産婦、授乳(オキシトシンが出る)
・絨毛染色体検査は妊娠11-14週ごろから可能
・羊水染色体検査は妊娠15週ごろから可能
・母体血胎児染色体検査は妊娠10週ごろから可能、染色体疾患ハイリスク疾患のみが対象で、事前に遺伝カウンセリングが必要。確定診断には用いることが出来ない。
・妊娠糖尿病で生まれた児は
低血糖、新生児呼吸窮迫症候群(RDS)、低Ca血症、高ビリルビン血症
・Muller管から卵管、子宮、腟上部が分化する。
・アンドロゲン不応症とクラインフェルター症候群
鑑別ポイントは テストステロン値
テストステロンが↑ なら アンドロゲン不応症(アンドロゲンが居るけど仕事をしていない)
テストステロンが↓ なら クラインフェルター症候群。
ゴナドトロピンはどちらも高値なので鑑別には向かない!
・胎児発育不全
胎児因子(染色体異常、先天奇形、アルコール中毒)→均衡型
胎盤・母体因子(妊娠高血圧・多胎妊娠・喫煙)→不均衡型