【夜尿症】【国試本題】
きよすけの一言
「おねしょすると きよす家では「よっ伊能忠敬!」と言われます(ウソ松)」
問題
11歳の男児。2週後の修学旅行を前に夜尿が治らないため母親と来院した。既往歴に特記すべきことはない。尿所見、腹部超音波検査で異常を認めない。
対応として適切なのはどれか。(108I69改) #けん国試
選択肢
a 経過観察
b オムツの使用を勧める
c 夜尿アラームを持っていくように指導する
d 三環系抗うつ薬の内服を指導する
答え
「d 三環系抗うつ薬の内服を指導する」
↑参考問題
解説
夜尿症。
疾患としてはかなり少ないポイントなので抑えてしまいましょう。
「いつまでのおねしょは生理的で、いつからのおねしょは疾患なの?」
・一般的におねしょは6歳まで! つまりランドセルを背負う*1ころまでのおねしょはセーフ。それ以降のおねしょは疾患の可能性を考慮します。
・治療法は、生活指導、夜尿アラーム、三環系抗うつ薬、抗利尿ホルモン薬があげられます。
生活指導:夜寝る前に水分を取りすぎないように指導する
夜尿アラーム:これは欧米では第一選択になっていることもあり有効な治療です。おねしょを感知するたびに起こして、体に覚えさせていくうちにおねしょが治るというものです。ただ効果が出るのは基本的にトレーニングを開始して三ヶ月以降と言われています。
三環系抗うつ薬や抗利尿ホルモン薬も用いられますが、他の治療法を行いづらい場合に検討します。
国試でよくあるこういった医学の知識でなく、「配慮」で解ける問題。
脳の切り替えがなかなか難しく「え?知らない」ってなっちゃってからテンパりますよね。
試しに母、妹に「抗うつ薬はおねしょの治療にも使うし、夜尿アラームも使うよ」と教えた後に解いてもらったら二人とも解けました。
「え?わかんない!」となったら一度医学生脳を捨ててみてはいかがでしょう。
以下の選択肢には母、妹のコメントを添えておきますね。
a 経過観察
誤り 母「かわいそうでしょ 2週間後でしょ修学旅行 見殺しじゃん」
b オムツの使用を勧める
誤り 妹「何も解決になってなくない? もちろんオムツ以外方法がないならしょうがないけど 避けれるなら避けたいでしょ」
c 夜尿アラームを持っていくように指導する
誤り 妹「アラームがなるの? え? こっそりおねしょもできないの? 追い打ちじゃん。」
僕「あと効果出るまで3か月かかるから、それじゃ遅いってのもあるね」
d 三環系抗うつ薬の内服を指導する
正しい。 母「効果ある薬ならまずそれ飲んでみるべきでしょう。それでおねしょ止まればこの子の悩み 修学旅行どうしよう ってのは解決するし」
まっとうすぎる・・・特に妹の成長には驚きました。
僕の脳みその中では納豆が嫌いすぎて泣いている6歳のころのイメージで止まっていたので、なんだか兄としてジーンとしてしまいました。
問題
— きよすけ@医師国試対策アカウント (@swns6) August 28, 2019
11歳の男児。22週後の修学旅行を前に夜尿が治らないため母親と来院した。既往歴に特記すべきことはない。尿所見、腹部超音波検査で異常を認めない。
対応として適切なのはどれか。(108I69改) #けん国試
*1:からうと書こうとしてあ、方言じゃんと思いだした