糸球体疾患の自分用まとめ
糸球体疾患のまとめ
急性腎炎症候群
溶連菌感染後糸球体腎炎
病理の印象 全体的にパンパン。電顕だとハンプhumpを認める。蛍光だとC3沈着を認める。
(画像は106A53より)
溶連菌感染の後、2週間ほどあけて腎炎が発症。
血尿(必発)、蛋白尿、乏尿。
Ⅲ型アレルギー、補体低下疾患(他にループス腎炎、膜性増殖性糸球体腎炎)
治療:安静、食事療法、フロセミド(ステロイドは使わない)
慢性腎炎症候群
IgA腎炎
病理の印象 メサンギウム増殖。蛍光だとIgAや補体の沈着を認める。
(画像は105A46より)
上気道感染と同時に腎炎が発症。もしくは検診で無症候性血尿がきっかけで見つかったりもする。
血尿、蛋白尿。ゆっくりとだが腎不全が進行することも。
治療:生活指導、食事療法、またRAA系抑制(ACE阻害薬、ARB)、抗血小板薬、ステロイドを用いる。
・ネフローゼ症候群
微小変化型
病理のまとめ 光顕では正常、電顕では足突起の消失を認める(実際は消失、でも見た目は融合にみえる)
(画像は107A39より)
小児において好発。
予後は良好で、ステロイドが著効。
尿蛋白の選択性が高い(アルブミンだけ尿に行く)血尿は認めない。
再発することが多い。
巣状糸球体硬化症
病理のまとめ
巣状の名の通り。一部、一部に症状を認める分節性を来すことも。
(画像110A52より)
若年者において好発。腎の予後不良。
血尿を認める。
補体値は正常
糸球体はIgMやC3の沈着を認めるけど、血中のIgMや補体値は正常。
膜性腎症
病理まとめ 光顕PAM染色 スパイク形成 PAS染色 基底膜肥厚。IgG沈着。
(画像は109I73より)
比較的予後良し。 免疫複合体が沈着。
尿蛋白、血尿は(+-)
二次性の膜性腎症が多く
B型肝炎、悪性腫瘍、関節リウマチ、ブシラミン、SLE、梅毒
治療:ステロイド。自然寛解もある。
膜性増殖性糸球体硬化症
病理まとめ パンパン! もうパンパン!。IgG,IgM,補体の沈着がある。
予後不良。
補体値低下!(ループス腎炎と膜性増殖性糸球体腎炎と溶連菌感染後急性糸球体腎炎)
一次性は小児
二次性は高齢者に多く、C型肝炎、クリオグロブリン血症
治療:ステロイドを用い、免疫抑制薬、抗凝固薬、抗血小板薬を併用する。
・急速進行性腎炎症候群
半月体形成性糸球体腎炎。数週間ほどで急速に腎機能低下が進行し
1年以内に腎不全になり、またネフローゼを呈すこともある。
ANCAや抗糸球体基底膜抗体が関与している。
P-ANCA=MPO-ANCA →顕微鏡的多発血管炎、好酸球性肉芽腫性血管炎(Churg-Strauss症候群)
C-ANCA=PR3-ANCA→多発血管炎性肉芽腫症(wegner肉芽腫症)
基底膜抗体→goodpasture症候群
顕微鏡的多発血管炎→間質性肺炎、手足のしびれ、下腿の紫斑
好酸球性肉芽腫性血管炎→気管支喘息、好酸球増加、IgE、手足のしびれ
多発血管炎性肉芽腫症→鼻耳目症状、肺の空洞性病変
goodpasture症候群→血痰、血尿、糸球体基底膜にIgG沈着
治療 ステロイド、免疫抑制薬、抗凝固薬、抗血小板薬。重症の場合、血漿交換。
・二次性ネフローゼ
糖尿病性腎症
・Kimmelstiel-Wilson結節
画像は106D41から