きよすけの一言
「10000再生いったらしいですね 10000回 人の前で落ちたのかと思うといよいよ本当に恥ずかしくなってきますね」
問題
潰瘍性大腸炎患者の直腸粘膜生検組織の H-E 染色標本を別に示す。 矢印で示す所見はどれか。(108I22縮)
a 陰窩膿瘍
b 粘膜の萎縮
c 杯細胞の減少
d 粘膜のびらん
答え
「a 陰窩膿瘍」
さてこの問題
実際に国試でも出題されている問題です。
病理所見を頭に叩き込む必要もあるんですが、大事なのは潰瘍性大腸炎とクローン病 これらを比較しながら症状、所見、特徴などを覚えてしまうこと。だと考えています!
ということで
潰瘍性大腸炎 と クローン病の所見を対比して覚えてしまいましょう!
潰瘍性大腸炎 UC
疫学 10-30代に多い。特定疾患の中でも最多。
症状 粘血便・下痢、発熱、腹痛、渋り腹(テネスムス:うんこはもう出ないのに、ずっと便意を痛みとともに感じること)
炎症が起きている箇所 粘膜、粘膜下層
所見
内視鏡:血管透見像消失、偽ポリポーシス、連続する病変。
病理所見:陰窩膿瘍、盃細胞の減少
治療 安静が第一。食事内容などにも栄養指導が必要。
5-ASA製剤、ステロイド、免疫抑制薬
ステロイドに対して効果がない場合は、生物学的製剤(抗TNF-α抗体製剤など)
顆粒球吸着療法、白血球除去療法などを行うことも。
合併症 中毒性巨大結腸症(大腸がめちゃめちゃに膨らんでしまう)
大腸癌、サイトメガロウイルス腸炎(その場合ステロイドなど免疫抑制作用を持つ薬から、違う治療に切り替えていく)
その他 喫煙で軽快すると言われている。
疫学 10-20代に多い。日本より欧米に多い。
症状 腹痛、発熱、下痢、体重減少。肛門病変(裂肛、痔瘻)
炎症が起きている箇所 回盲部に好発するも、口から肛門までどこにでも起こりうる。特に肛門病変は診断に有用。
所見
内視鏡 縦走潰瘍、敷石像、非連続性病変、瘻孔
病理 全層性炎症、非乾酪性類上皮細胞肉芽腫
治療 5-ASA製剤、ステロイド、免疫抑制剤、生物学的製剤、栄養療法や禁煙などの生活指導も重要。
ただこの両疾患の治療法 複雑すぎてあんまり国試には深く出ない印象があります。
僕もステロイドと免疫抑制剤と生物学的製剤くらいしか覚えてないな~正直。
瘻孔を作るのはクローン病!
そりゃ炎症が粘膜、粘膜下層と浅いところに限られる潰瘍性大腸炎に比べて、全層的に炎症が起こるクローン病の方が起こしやすいだろ! みたいに考えると覚えやすいですよね!
あ、あとあと!
研修中に知ったんですが、免疫抑制薬であるアザチオプリンは肝障害や急性膵炎などの副作用が有名だそうですよ!